AIスピーカー(音声アシスタント)という分野で2014年AmazonがEchoという製品を発表して以来、当初の予想を遙かに超えて爆発的にブレイクし、今では累計1800万台とも言われる販売数をたたき出しています。
その、GoogleもGoogleHomeという製品を発表し2番手としてEchoを追従しています。
そうした状況の中で、Apple社は2017年6月に開催された世界開発者会議「WWDC 2017」で、かねてからうわさされてきたスマートスピーカーを発表しました。
すでに、この市場では「Amazon Echo」の独壇場となっており、その後続々と新製品を発表しています。
その「Amazon Echo」の日本語対応の製品も2107年末までには発売されることをアマゾンは正式表明しています。
一方、Googleも「Google Home」の機能を拡張し、声を聞き分けて情報を出す機能や、通話機能などを搭載し、Googleアシスタントをフルに活用し積極的な展開を図っています。
[aside type=”orange”]GoogleアシスタントはGoogleが開発したAIアシスタント。2016年5月の開発者会議で発表された。Googleアシスタントは双方向での会話が可能である。[/aside]
すでに2017年10月には日本語対応の製品が発売されて、盛んにテレビコマーシャルで宣伝されています。
[quads id=1]目次
- 1 Apple社「HomePod」の登場
- 2 革新的なホームスピーカーとしての位置づけ
- 3 内部に到るまで美しい、デザインその中に騖きの機能が満載!:HomePodのテクノロジ
- 4 まとめ
Apple社「HomePod」の登場
出典:TechnoBuffalomax
こうした流れの中でApple社は「HomePod」というデバイスを登場させました。
発売は英語圏のアメリカ、イギリス、オーストラリアで2107年12月からとなっており、価格はアメリカで349ドルでアマゾン製品やGoogle製品よりも高価な価格設定です。
この製品の狙いは何でしょうか?
Apple社は『siri』という音声アシスタントをiPhoneの音声インターフェイスとして提供していることで有名ですね。
『siri』はすでに日本語にも十分に対応して、その便利さのために徐々に普及されています。
『siri』についてApple製品に使用されているので、Apple自ら開発したモノと思っている人が多いのではないでしょうか?
そうしたこともあり『siri』について調べてみました。
元々はアメリカ国防高等研究計画局により兵士を戦場でサポートするための人工知能開発プロジェクトとして開発が始まったのです。
人類史上最大の人工知能研究プロジェクトとも言われ、2003年からスタートし巨額の資金が投じられ名だたる大学や研究機関から研究者が集められた。
そしてそのプロジェクトの一環としてDag Kittlausにより「Siri」は立ち上げられたのです。
壮大なプロジェクトとして、開発されたんですね。
そして、開発の主体であったSiri社は2010年4月28日にアップルに売却されたのですが、Appleの戦略は実に的を得ていたと思います。
音声インターフェイスが従来のGUIインターフェイスに取って代わるだろうと予測して巨額な買収を断行したApple社はさすがです。
Apple社は、当時Siriは人工知能的機能を備えているので、利用期間が延びるにつれて使用者の好みを把握し、レストランやタクシーの予約などを行うことができると表明していましたが、今まさに現実世界として実現されています。
しかしながら、その世界を現実のものとして実現させているのはAmazonのEcho、あるいは2番手としてGoogleのGoogleHomeなのです。
Apple社自身は、Siriの搭載については触れたものの、AIスピーカーという打ち出し方はしなかったのです。
AIスピーカー、音声アシスタント、AIアイスタントなど様々な名称で呼ばれているこの市場は、言わば揺籃期です。
これから成長期、発展期、成熟期と我々が想像できないほどの市場に発展していくと考えます。
様々な懸念や、問題点が指摘されていますが、揺籃期のこの状況ではそうしたことが指摘されるのは当然で、問題点などを一つ一つ解決して完成度を高めていくわけです。
現段階ではAmazonEchoが圧倒的な市場占有率約8割を占めています。
Googleが約2割弱です。
こうした状況で、同じAIスピーカーという土俵で勝負をすることを避けて、別の視点でApple社はHomePodを位置づけたことは十分に私は理解できます。
もう少しApple社のHomePodの位置づけを掘り下げてみましょう。
革新的なホームスピーカーとしての位置づけ
出典:Sony
Apple社はHomePodについて、AIスピーカーというキャラクターの前に、「革新的なホームスピーカー」という性格付けをしています。
思い返せば、Apple社はデジタルミュージック市場の開拓者で、Mac向けにiTunesをリリースし、CDからMacに音楽を取り込んで快適に楽しむスタイルを提案しました。
そのiTunesの音楽を同期して外に持ち出せるようにしたのが、iPodです。
この製品の大ヒットは、Appleの音楽に関連するデバイスに対して「Pod」という言葉を付けるきっかけにもなっているわけです。
そういえば、イヤフォンジャックを取り去ったiPhone 7との組み合わせに最適な素晴らしい製品の完全ワイヤレスでケーブルレスのイヤーフォン「AirPods」名称を見てもわかります。
アップルは2013年ハイエンド・ヘッドフォンBeats by Dreブランドを運営する「Beats Electronics」を買収、さらに定額制音楽ストリーミングサービス「Beats Music」も併せて30億ドル(3000億円)で買収しました。
AppleはこのBeats買収によって「ストリーミング音楽」というビジネスモデル「Apple Music」に移行し、先行するSpotifyにはまだまだ追いつかないものの、会員数を順調に増やしています。
ではここで「Apple Music」について簡単に紹介しておきましょう。
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Apple MusicとはApple Music(アップルミュージック)は、Appleが提供する定額制の音楽聴き放題サービスです。
200万名ものアーティストによる4000万曲を網羅すApple Musicの音楽ライブラリに自由にアクセスでき、気に入った曲を自分のライブラリやプレイリストに追加したり、オフラインで楽しめるよう端末にダウンロードしたりできます。
さらに、様々なジャンルのプレイリスト、ワールドワイドでオンエアされるラジオ番組、アーティストの発信するコンテンツを共有できる「Connect」など、新しい音楽に出会うための機能をこれでもかと用意しています。
気になる音質もiTunes Storeが提供する音楽と同等で、iTunes Storeで購入するのとまったく同じ音楽が聴き放題です。
普段は買わないような音楽でも、ガンガン楽しめるのが大きな魅力でしょう。
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こうしたユーザーサイドにたったサービスで iTunes storeで曲を購入するスタイルから定額制の音楽聴き放題サービスに急速に流れが変化しています。
こうしてAppleが長年挑戦してこなかった定額制音楽サービスにようやく参入する準備ができたとして、下がり続ける世界最大の音楽ストアiTunesの収益源に取って代わるものとして期待が高まっています。
このような音楽市場に対するAppleの戦略の中で、今回発表されたHomePodの狙いをもう少し掘り下げてみましょう。
CDやMDの時代からデジタル音楽のダウンロードへ、ダウンロードからストリーミングへ。Appleは音楽の楽しみ方を変革せしめるべく、その時代その時代で役割を担ってきました。
ただ、家の中で音楽を聴く環境に目を転じてみると、「現状は現在のストリーミング時代にフィットしていない」というのが、Appleが今回解決に乗り出したテーマなのです。
Aiスピーカーの先駆者でもあるAmazon EchoもGoogle Homeもスピーカーを備えており、それぞれの音楽ストリーミングサービスから声で音楽を再生する機能を備えています。
しかし、個々の家庭のリビングルームにいち早く置いてもらうための陣取り合戦を行うために価格が抑えられていることから、音質については不十分で音楽を楽しむにははっきり言ってモノ足らないと感じます。
AppleはHomePodを、音楽を十分に楽しむことができる本格的なスピーカーに仕立てあげて、家の中でも良い音でApple Musicを楽しんでもらう環境を作り出そうとしているのです。
HomePodの発売は2017年12月であり、今回のWWDC 2017の基調講演後に行われたメディア向けハンズオンでは、製品の写真を撮ることはできたが、実際に音楽を再生している様子を聞くことはできなかったのです。
しかし、発表されたそのスペックからは音楽を堪能するに十分な設計がされていることが想定され、私ははゾクゾクするほど買いたく、一刻も早くその音質に触れたいと思います。
では、その製品自体についてApple社の公式な発表資料を用いて説明していきます。
[quads id=2]内部に到るまで美しい、デザインその中に騖きの機能が満載!:HomePodのテクノロジ
部屋の間取りをデジタル解析して最適化した音を的確に届けるためのHomePodの空間認識
一般のオーディオ機器で最良の音場再生を実現するためには、室内におけるスピーカの位置や周囲の壁の素材、家具の配置など、さまざまな要因が絡み、突き詰めると専用のリスニングルームを設けなければ満足できないという人さえいるほど、シビアな環境づくりが求められます。
アップルは、これをデジタル処理によって解決すベぐHomePodが発した音を内蔵マイクで拾って解析することによって、音の反射具合や障害物の位置などを割り出す空間認識技術を組み込んだのです。
自動で行われるこの認識結果に基づき、HomePodはウーファとツイ一タ合わせて 8 個のスピーカの音量やレスポンスのバランスをダイナミックかつ精密に調整し、ごく普通のリピングでも極上のリスニング体験を実現することが出来るのです。
いやはや、なんとも興味のある話で、「音の反射具合や障害物の位置などを割り出す空間認識技術の成果」ってどんなに素晴らしいのかすぐに聞きたいと思いませんか?
白と黒のカラーノズリエ一ションで家にしっかりと馴染む佇まい:HomePodのデザイン
HomePodの外装にはディスブレイやスイッチ類が見当たらず、シンプル極まりないデザインとなつており、力ラーバリエーションは2色(ホワイ卜、スペースグレー)用意されています。
こだわりを感じたのは、HomePod向けの電源ケーブルです。製品の色に合わせたケーブルが用意されるのはもちろんだが、オーディオケーブルを思わせるファブリックのケーブルが用意されるようです。
オーディオ仕様
肝心なオーディオ仕様についてみてみましょう(この部分についてはMaclifeにまとめられた記事が非常にわかりやすいので参考にさせていただき纏めました)
カスタムアンプ駆動の高可動性ウーファ、個々に独 立したアンプで駆動される 7基のビームフォーミングツイータのカスタムアレイルームセンシングとファームフィールドにおけるSiri機能のための6基のマイクアレイ自動低音補正用の内蔵低周波カリブレーシヨンマイク、直接音と反射音を使った没入感のあるオーディオ特性スタジオレベルのダイナミックナなオーディオ処理とありますが、これだけでは何がすごいのか分かりませんので、もう少し詳細掘り下げていきます。
まず直径4インチの高可動性ウーファについて
「高可動性」とは、スピーカのコーンが静止状態から前後方向に直線状に移動可能な範囲が広いことを意味するオーディオ用語で、英語では”high-excursion”(ハイ・エクスカージョン)と表記されます。
コーンの直径が大きく可動性が高いほど、再生時の空気の移動置が多くなり、低音(=低周波数)を再生するウーファにとって有利な音響特性が得ることが可能となり、言い換えれば、大音量でも歪みのない豊かな音場再生ができるように、HomePodに採用された技術が直径4インチ(約10センチ)の高可動性ウーファといえます。
7基のホーンツイ一タアレイについて
再生周波数の低い音は、音源の位置にかかわらず空間を满たしやすいという特性を持つているため、オーデイオシステムにおけるウーファは1基でも十分にその役目を果たすことができます。
これに対し、高音域の音は指向性が強く、ツイ一夕の向きによって聴こえ方に大きな差が出てしまいます。
HomePodは1台でも、また、部屋のどの位置に置かれていても、高音域を含めて理想的な再生音を実現するために、独立したドライバユニットを持つ複数のホーンツイータを円周状に並べ、すべての再生音量を正確にコン卜ロールすることで、任意の方向に再生音を集中させるビームフォーミンク(指向性処理)を行えるようにしたのです。
6基のマイクロフォンアレイについて
HomePodは、Siriの音声認識のためにユーザの声を的確に捉える必要があり、その意味では指向性マイクを用いることが望ましいのですが、一方では、ユーザが室内のどこに居ても声が聞き取れるようにしなくてはならず、その場合には指向性はないほうがよいのです。
この二律背反する双方の特性を両立させるために、アップルは、ある程度の指向性を持つ複数のマイクを全周に並べて配しているものと思われます。
また、複数のマイクへの声の到逢時間の差を解析することによって、HomePodが置かれた空間の構成やユーザの位置を把握できるため、音声認識処理を最適化するうえでも、マイクロフオンアレイが役立っているはずなのです。
オーディオ部分におけるこだわりの設計についてお判りいただけたと思います。
今度は、将来的にAIアシスタントとしての機能を十分に果たすための処理部分を担うCPUについてはどうなっているのでしょうか?
Appleが仕様設計したA8チップ
HomePodは高音質なオーデイオスピーカだが、その一方でApple独自のCPU、A8を搭載したコンピュータシステムでもあります。
基本的にはiCIoudと連携して機能しています。
[aside type=”iCloudと連携というのは、他のAIスピーカー、AmazonEchoやGooleHomeと同様に、質問に対する解析は、インターネットを通じて、まるで雲の彼方(クラウドサーバー)にある巨大なAI(人工知能)の音声アシスタントと会話するイメージで、知りたいことを即座に答えてくれる方式で、このHomepodも同様な方式をとっているのです。“][/aside]しかし他のAIスピーカーと異なるのは、Homepodならではのリアルタイムの音響モデリング、再生音のビームフォ一ミンク(指向性処理)、マルチチャンネルのエコーキャンセル機能の実現などによるローカル処理の負荷も高いため、高性能なCPUが必要だったためにA8チップを搭載しているのです。
A8は、iPhone 6/6 Plusをはじめ、iPad mini 4、iPod touch (第6世代)、Apple TV (第4世代)にも搭載されており、最新ではないものの十分な処理能力を持つ現役チップです。
ただし、実際の駆動周波数はiPhone 6/6 Plusで1.4GHz、iPod touchで1.1GHz、iPad mini4で1.5GHz (内葳RAMも通常の1GBに対して2GB)と、デバイスによって異なっており、HomePodが実際にどの程度の性能を有するかは現時点では不明ですが十分な処理能力を備えていることは間違いありません。
この高性能なCPUによりHomepodのサウンドはどのように再生されるのでしょうか?
[quads id=2]Full Mix 機能
一般オーディオ機器のイコライザ機能はボーカルや各種楽器の音色を周波数帯のみで調整するが、ホームポッドでは空間認識と精緻な音の分析結果を融合し、ボー力ルや伴奏が部屋に合わせた最良のバランス(フルミツクス)で再生される。
Center Vocals 機能
フルミツクスの音には、ボーカルを中央定位でビームフォーミングする「センターボーカル」のほか、伴奏中心の「ダイレク卜エナジー」や、反射音とバックボー力ルなどを含む「アンビエン卜エナジー」などの要素が含まれています。
そしてHomePodは音楽をかけながらでも、また、ある程度離れていても、人の声を判断して間き分けることが、先の6基のマイクロホンアレイにより可能になっています。
HomePodは1台だけでもイージーリスニング的な用途には十分な役割を果たすが、基本自体はモノラルとなります。
ではステレオ再生を楽しみたいときにはどうすれば良いのでしょうか?
その場合には、HomePodをもう1台用意することで対応可能になり、2台の連携は自動で行われ、個々のHomePodが、互いの位置関係や距離を認識して役割を分担して従来のステレオ再生よりは遙かに高度な再生を実現します。
美しい形状(フォルム)
出典:monograph
では次にその美しい形状(フォルム)をみていきましょう。
シームレスな3D メッシュファブリック室内のどこに、どの向きで置いても機能するというHomePodの性格は、必然的に前後左右の区別がない円筒形のフオルムを生み出しました。
実際には電源ケーブルの存在によって製品自体の前後は判別可能だが、前にあたる部分にもロゴなどを付加していないのは、置き方に気を使わずに済むようにとの配慮とも考えられます。
スピーカグリルを兼ねたメッシュファブリックがシームレスなのも、視党的な破綻を作り出さないためのデザイン上の工夫の1つだが、それを実現するためにかなりの技術力が求められたと推定されます。
メッシュファブリックは開口率も高く、抜けの良い音楽再生を実現しています。
では次に全体のシルエットを上部、側面から見てみましょう。
上部
Top直径は142mm。HomePodの上面には新たにSiriのシンボル的なイメージとして採用されることになつた、カラフルな雲のようなアニメ一ション(「LEDウェイブフォームJと呼ばれる)が表示されます。
これは「Hey Siri」の声に反応して間き取りと音声認識中であることを示すものであり、その表面にはタッチパネルも内蔵され、音楽の再生、ポーズ、ボリューム調整が行えます。
側面
Side横から見るとホームポッドは、Mac Proとも共通性が感じられる、丸みを帯びた円简形状をしており、ほぼ全面がスピーカグリルを兼ねたシームレスなメッシュファブリックで覆われており、特にホワイ卜のモデルは繭のようにみえます。
その他の仕様
- ワイヤレス仕様 802.11a/b/g/n/ac Wi-Fi (通信品質向上技術MIMO対 応)’ AirPlay 2によるマル チル一ムスピー力のサポー卜
- 対応言語 英語(アメリカ、イギリス、 オース卜ラリア)
- HomePod Specサイズ 高さ172mm、直径142mm重簠 2.5kg
- カラーバリエーション2色(ブラック、ホワイト)
AirPlay2で複数のストリーミンクに対応!
AirPlayは、iTunesやiPhone、iPod touch、iPadで再生している音楽や動画、画像を、家庭内のネットワークを経由して他の機器でストリーミング再生する機能のことを指し、2010年に発表されました。
音楽を非常に高品質で流すことができるという理由から、音楽の愛好家に好まれる選択肢ですが、まだまだ改善の余地もありました。
そこで、今回の、2017年6月に開催された世界開発者会議「WWDC 2017」でHomePodと同時に、オーデイオ関連の新技術として発表されたのが、AirPlay 2 (エアプレイ2)なのです。
現行のAirPlayは、1台のスピー力やApple TVなどに対するオーデイオあるいはビデオス卜リーミンク技術です。
出典:Appleinsider
これに対し、iOS11に実装されるAirPlay 2は家庭内の同じネットワーク上の複数のスピーカーにワイヤレスで音楽をストリーミングできることを意味する「マルチルーム」をサポート出来るようになりました。
たとえば、iPhone上のアプリケーションを使って、あなたの家の周り、部屋ごとにスピーカーを設置することができるようになりますしかし、本当に興味深いのは、AirPlay 2をサポートしていれば、さまざまなメーカーの異なるスピーカーを「ペアリング」できるという点です。
もっとも頻繁に使用する部屋には高価なスピーカーを、そうでない部屋には安価なスピーカーを設置することができるのです。
しかし、今後の展開を踏まえるとこのAirPlay 2にはとんでもない仕掛けが装備されています。
AirPlay 2のAPIがサードバーテイに公開され、HomeKitにも対応するため、様々なアプリや機器でマルチル一ムストリーミンクを楽しめるようになる予定です。
このようにHomePodは当初、オーディオ機器として家の中に入り込んでそのポジションを確保し、将来的には、家の中のハブとしての役割を果たしていこうという戦略です。
HomePodがAppleのHomeKitのハブとして、自身や他の部屋に置いてあるスピーカーのコントロール、照明、空調、セキュリティなどを管理する存在となっていくと同時に、家族のためのデバイス、という役割を担っていくことが考えらるのです。
iOS 11では、家族の設定をより簡単にし、App Storeアカウントの共有だけでなく、iCloudストレージの共有やApple Musicのファミリープランのセットアップまでを一元的に管理することができる要になっていくのです。
iOS 11で追加されている機械学習フレームワークの自然言語処理の中には、話者認識の機能も備わっており、Google Homeで既に実現しているが、話しかけた人のスケジュールやリマインダーを返す、といった機能は近い将来実現されることになるでしょう。
先ほども説明しましたが、HomePodには高性能なA8プロセッサが備わっています。
このことは、人工知能(AI)を生かした賢さを、通信を行わず迅速に処理して返してくれる機能を備えている事を意味し、そのため、今現在はスピーカーだが、将来、非常に強力なホームアシスタントとしての存在感を示す可能性が高いデバイスをAppleは目指していると確信します。
価格
さて、価格は一体いくらになるのでしょうか?
アナウンスされた価格は349ドルです。 AIスピーカーのトップメーカー、Amazonは、Amazon Echo Dotの約50ドルから、前述のディスプレイ搭載モデルとなるAmazon Echo Showの229ドルまでの価格レンジで展開しています。
またGoogle HomeはAmazon Echoよりも70ドルほど安い129ドルです。
これらの製品と比較すると、AppleのHomePodの349ドルという価格は、競争力がある製品とは言えない高付加価値製品だと思いますが、私は全く高いと考えません。
私は音楽をできるだけ高音質で聴きたい、臨場感のある音質で聴きたいと思っている人間です。
そうした立場に立って考えると、これだけの仕掛けが随所に施され、高性能なA8チップを装着したHomePodの価格設定はむしろ安いのではと考えます。
実際に音質を確かめたわけではないので、正直なんともいえないところではありますが、オーディオの世界で素晴らしいスピーカーがリリースされていますが、いずれも10万円前後、もしくはそれ以上という世界です。
このことを考えるとむしろ安いのではと感じた次第です。
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まとめ
低価格でAlexa対応デバイスを大量に普及させ、各家庭でのポジション取りをしなければならないAmazonと違い、HomePodはあくまでiPhoneのアクセサリというポジションで、余裕を持って品質の高い製品に取り組んで将来のHomekitを実現していこうとうApple社の戦略にみえます。
できるだけ、早期に日本語対応したHomePodのリリースを願いたいです。
最後までお読み頂き、誠に有り難うございました(*^-^*)