知らなきゃ損!猫関連の記事から分かるネコノミクスの実態

2月22日は何の日かご存じですか?
ニャンニャンニャンで「猫の日」です。
今や大変な猫ブームで、猫の特集本や猫関連グッズなどその経済効果は2兆円(平成27年で2兆3162億円:関西大学のの宮本勝浩名誉教授によ り試算に及ぶとも言われています。
2020年の東京オリンピックス、パラリンピックがもたらす経済効果っていくらだと思いますか?
みずほ銀行が”大会運営費や観戦客による消費支出などの「直接効果」が1.3兆円”と予想していますので、これより大きいのです。
こうした風潮を安倍晋三が唱えたアベノミクスになぞらえ「ネコノミクス」という言葉がマスメディアを中心に使われ始めたので、皆さんもご存じでしょう。
目次
猫に関するトピック
そうしたブームを背景に今回は猫に関するトピックを特集してみました。
ちなみに、私が飼っている猫は、なんと20歳近くになりますが、年齢不詳な幼い表情で、本当に人なつこい猫です。
こうした猫ブームの火付け役は和歌山電鐵貴志駅の名物三毛猫、たま駅長といわれ、その経済効果だけで年間11億円にも上ったそうです。
貴志駅(きしえき)は和歌山県紀の川市貴志川町神戸(こうど)にある和歌山電鐵貴志川線の駅。
当駅の売店の飼い猫「たま」が同社より正式に駅長に任命されたことで話題を呼んだのです。
画像出典:和歌山電鉄HP
亡くなった際には異例の社葬となるほど、経営の傾いた和歌山電鉄を建てなおすほど会社へ貢献したとのことです。
画像出典:和歌山電鉄HP
犬と猫!両方ともペットとして大人気の動物です。
巷では「犬と猫とどっちが好き?」とか、あなたは「犬派それとも猫派どっち?」など話題になりますよね。
多くはどちらかを好きと答えます(もちろん犬と猫を両方好きという人もいますが)。
これは、それぞれその人の持っている性格に反映していると言われています。
以前、やってみた私自身の診断は ”どういうわけか、あなたの中には猫派と犬派が共存して完全なバランスがとれています。
あなたは、出会いを求めて積極的に出かけるのも好きですが、時にはひとりになって好きなことをしたい人です。
気分によって犬になったり猫になったり、変わり身が速いですね!” でした。
いいのか、わるいのか?なんか複雑な印象を持っています。
一般的には、犬好きの人の性格は人懐っこい、猫好きの人の性格はマイペースな猫人間等と評されますね。
もう少し細かく分けると次のように言われます。
犬好き?猫好き?
犬好きの人の性格は
- 真面目
- 単純である
- 義理深い
- ちょっぴり不器用である
猫好きの人の性格は
- 世渡り上手であり
- 自分を曲げない
- ちょっぴり悪賢い
- 気まぐれで恋愛上手
でもどうでしょうか?
このようにはっきりと正確に判定できますでしょうか?
私は疑問だと思いますが、ご自分でも判定して当たっているか試してみませんか? ↓↓
人懐っこい犬人間?マイペースな猫人間?あなたの人柄を、診断します☆「犬タイプ、猫タイプチェック」
猫っていうと、なんかマイペースで人間にこびない、そうした点が好まれているともいえます。
そこで、猫をもっとよく知るために、いろいろチェックしてみました。
(比較する方がイメージがわかりやすいので、今回犬と比較しました)
猫のこと!
1.知能
猫の脳の重さは25gです。
(犬の脳の重さは64g)
単に脳の発達だけでは、犬の方が賢いとは言い切れないのです。
大脳皮質のニューロン(神経細胞)の数は犬が1.6億なのに対し、猫は3億と圧倒的に多いのです。
また体重との比率でいえば、猫の方が体重に対して犬よりも重い脳を持っています。
このことからもわかるように、脳の重さだけでは判定できず、大脳皮質のニューロン(神経細胞)の数と合わせて考える必要があります。
ゾウやクジラは明らかに人より大きな脳を持っていますが、人より知能が高いということはありません。
逆にカラスなどはかなり小さな脳ですが、その学習能力はかなり優れています。
このように大脳皮質のニューロン(神経細胞)の数を踏まえると猫の学習能力が高いということがわかります。
犬は盲導犬や警察犬など活躍しているのに対して、盲導猫とか警察猫なんていませんよね。
犬の方が賢いと思いがちですが、猫を飼っている人なら次のような猫の行動に猫の賢さを感じ取ったことがあると思います。
- トイレを覚えた
- ドアや窓を自分で開けて外に出た
- 食べ物を上手いこと引っ張り出してきた
猫の場合、人の行動を見て勝手に学習することがよくあるそうで、人の真似をしてドアノブを回して扉を開けたり、網戸を開けたりすることがあります。この学習能力の高さは脳の出来の良さから来ているのかもしれません。
猫は基本、一匹オオカミ的なところがあるため、一人で生きていくための学習能力にはかなり長けていると思います。
その反面、飼い主の言うことに素直に従うことを良しとしません。
飼い主が言っていることはわかっているが、やりたくないので無視することも多いです。
2.寿命
猫の平均寿命は約15年です。
犬の寿命は小・中型犬が約15年で、大型犬が約10年と言われています。
3.強さ(戦闘力)
猫の特技は何と言っても猫パンチ!
そして、身軽さです。
犬の特技は一撃必殺の噛み付き攻撃!
一見、犬の方が有利そうですが、爪の出た素早い猫パンチを鼻面にくらうと犬もタジタジです。
その様子がよくわかる動画がありますので見てください。
4.走る速さ
猫の最高時速は50km/時だそうです。
ですが、このスピードを出せるのはほんの一瞬で、獲物を見つけて狙いを定め、飛びかかる一瞬のみです。
参考までに、足が速いというイメージのある犬ですが一般的には40km/時ぐらいです。(犬の最高時速は70km/時と言われています)
5.ジャンプ力
猫のジャンプ力は自身の身長の5倍以上あります。
身長30cmの猫だったら、150cmもジャンプできるわけですね。
高いところ大好きな猫の身軽さが光っています。
対して犬のジャンプ力は、助走なしならおそらく70-80cm程度ではないでしょうか。
6.視覚
猫の視力は0.3くらいと実はかなりの近眼なんです。
私も視力が0.3で最近は老眼も進み、目が疲れます。
猫はあの大きな目で暗いところもよく見えるなど、人よりもかなり視力が良いと思っていただけに、実に意外ですね。
色に関して赤や緑はほとんど見えないということです。
その分、人よりも優れているものがあります。
まずは動体視力。
ここで面白い動画をご紹介します。
ひっくり返したカップの中に球を入れてシャッフルして、どこに球が入っているかを当てる「シェルゲーム」。
この「シェルゲーム」を猫の前でやっている動画です。
正解率は脅威の・・・
他には、暗いところでは人の1/6の光量で見ることが出来ます。
これは圧倒的な集光力ですね。
犬も猫とほぼ同様ですが、 暗いところでの見え方は、人の1/3の光量になりますので、猫が優れています。
7.嗅覚
猫は人の数万~数十万倍鼻が効くそうです。
これは人間よりも数万倍強烈に臭いを感じるという意味ではなく、空気中に漂っている臭い物質の濃度が、人間が感知できる最低濃度の1万分の1~10万分の1でも感知できるという意味です。
ところで、猫は自分の体を地面や家具、はては飼い主の体に至るまで、ありとあらゆるものにこすり付ける習性があります。
猫は、額の両側、唇の両側、顎の下、しっぽ、肉球、肛門の両側に臭腺(しゅうせん)と呼ばれる臭いを出す器官をもっています。
体をこすり付けて自分の臭いを対象に塗りつけることで、所有権や縄張りを主張しているものと考えられます。
後から臭いをかいで自分の臭いを確認することが出来ると、安心するのでしょう。
猫は口蓋(こうがい)の奥にヤコブソン器官と呼ばれる特殊な器官をもっています、つまり口の中でもにおいを感知できる器官のことですが、これって不思議ですよね?。
人間には退化してありませんが、主としてフェロモンと呼ばれる極めて微量な分子成分を感知する働きを持っています。
ヤコブソン器官から伸びる神経線維は、刺激に長時間さらされても機能が衰えないという特徴を持っています。
これは刺激に対してすぐに慣れが生じ、「鼻がバカになってしまう」嗅神経とは大きく異なる点です。
よく、猫が口を半開きにして笑っているような、驚いているような顔をしている画像を見たことないでしょうか?
これは「フレーメン反応」と言って、ヤコブソン器官でにおいを感知して唇を引き上げる生理現象です。
これに対して犬の鼻は高性能ということは、みなさんご存知かと思います。
どれくらいスゴイのかと言うと、犬の鼻は人の100万倍(動物の汗や排泄物など脂肪酸に関しては、なんと1億倍)鼻が効くそうです。
さらに、犬はにおいをイメージ化して識別できるため、におい同士で混ざってしまうことがないんです。
まさに警察犬は理にかなった犬の活躍場所ですね。
8.聴覚
猫の可聴域、音として感知できる周波数帯域は25~78,000ヘルツです。
人の可聴域が16~20,000ヘルツということですから、高音域で人の4倍聞き分けることが出来るんですね。
この優れた聴力を活かして、獲物の場所を察知して待ち伏せたりするんです。
犬の可聴域は40~65,000ヘルツです。
9.味覚
味を感じるのは「味蕾(みらい)」という舌にある器官です。
猫の味蕾の数はというと約5000個で、人の約10,000個と比較しても少ないですね。
これは味にうるさそうな猫にしては意外ですよね!
対して犬の味蕾の数は約2,000個。
猫の感じる味は次の通り。
- 甘味:あまり感じない
- 苦味:感じやすい
- 塩味:あまり感じない
- 酸味:感じやすい
10.猫の肉球
ところで、猫の肉球が特に「かわいい~♪」と言う人結構多いですね。
猫の先祖は北アフリカから西アジアに生息したリビアヤマネコで、熱の発散ができるように汗腺が発達し、とっても器用な肉球が出来あがったのです。
これに対し、犬の先祖はシベリア原産のオオカミで、寒い中で活発に活動して体温を維持し、獲物をとって生きていく必要がありましたので、寒さに強く、頑丈で急激なストップアンドゴーに耐えられるような構造の肉球が出来あがりました。
このような犬と猫の肉球の違いは、それぞれの先祖が住んでいた環境に順応するために進化してきた結果による違いです。
11.平衡感覚
そうそう忘れていました、身体能力として平衡感覚のすばらしさについてです。
猫の得意技として落ちた瞬間から、体をひねり始めて、着地の態勢に入り無事に着地しますね。
掲載元:petinfomation
何故こんなことが出来るのでしょうか?
三半規管って聞いたことがありますか?
どうやらこの三半規管が非常に敏感で高性能であるためにこうした曲芸に近い動作がとれるらしいと言われています。
猫の耳の中には私たち人間と同様、聴覚をつかさどる聴神経(ちょうしんけい)と、バランスをつかさどる前庭神経(ぜんていしんけい)があります。
前庭神経は三半規管(さんはんきかん)と呼ばれる器官と連結しており、頭や顔の重力に対する向きを自動的に計算し、体が倒れてしまわないように調整しています。
猫は高い場所から落ちても、この三半規管が優れているために、空中立位反射(くうちゅうりついはんしゃ)を瞬時に行うことによって、上手に着地することが出来るのです。
全ての猫が生まれつき持っている能力で、生後21~30日齢に出現し、33~48日齢で早くも完成すると言われています。
しかし、空中立位反射が発動するためには、落下の瞬間、四肢が水平状態でなければなりません。頭や尾から落とされた場合、たとえ猫と言えどもうまくバランスをとれず、地面に激突してしまうことがあります。
今回、youtubeで猫の落下について調べたところ、着地失敗の動画のほうが多かったので意外に思いましたが、確かに落下時の四肢水平状態が保たれていないのが大半を占め納得した次第です。
いかがでしたか?
猫の存在自体が愛らしく、人間との距離が近すぎない猫独自の世界の中で生きている姿に惹かれるのではないでしょうか?
このような猫についての情報をえることで、今まで以上に親近感が増すのではと思い、記事を纏めました。
終わりに、現在の猫ブームを象徴する出来事をピックアップしました。
猫ブームを象徴する出来事
ゲーム
画像出典:ねこあつめ公式サイト
スマホゲーム「ねこあつめ」が500万ダウンロードを超すブームになっています。
内容は単純。
庭先に餌を置く。猫が食べに来る。その姿をただ眺める。あぁ、幸せ……スマホの中だけど・・こうした”まったり感”が受けています。
京都の会社ヒットポイントが開発したもので、開発者の高崎豊さんは 「プロジェクトの合間につくった 。自分が猫好きなので、段ボールに猫がぎゅうぎゅうに入ったりする習性をゲームに盛り込んだ。でもこれほど人気になるとは」 と驚きを隠さない様子です。
公式サイトはこちらです。 ⇒ 「ねこあつめ」公式サイト
そして何と2017年4月8日に日本初!超人気アプリが実写映画化として「ねこあつめの家」が封切られます。
いやはや、猫ブームにあやかった動きの一つですねぇ。
予告動画はこちら ↓↓
書籍
書籍で言えば、2014年は書籍「人生はニャンとかなる! ―明日に幸福をまねく68の方法 」がベストセラーに。
そして二匹目のドジョウ狙いで、2015年9月には「人生はもっとニャンとかなる! ―明日にもっと幸福をまねく68の方法 」も出版、そして「人生はもっとニャンとかなる! 2017年 カレンダー」等様々な関連グッヅが発売されています。
ペット写真集で言えば、2014年はペット写真集は前年比約2倍の86点、その中で猫が45点を占 め、犬は19点と猫の圧勝でした。
出版不況と言われる中で、猫本の発行が加速化されています。まさに困ったときの猫頼みの様相を呈しています。
ところで猫が人気であったのは今で始まったことではありません。
すでに江戸時代にブームとなっていました。
江戸時代にも浮世絵や芝居を舞台に猫ブームが起きていたそうで、社会の変化が猫ブームを起こす姿は現代に重なりますね。
このことを裏付けるイベントが何とニューヨークで開催されました。
それは、ニューヨークのジャパン・ソサエティのギャラリーで2015年3月13日(金)から6月7日(日)まで開催された浮世絵の展示会
「Life of Cats:Selections from the Hiraki Ukiyo-e Collection(邦題:お江戸猫めぐり:平木浮世絵コレクションを中心に)」です。
これは東京の平木浮世絵美術館所蔵の貴重なコレクションの一部を見ることができる、一見の価値がある展示会で盛況だったとのことです。
歌川国芳『東海道五十三次で表されたネコ』
歌川広重『名所江戸百景 浅草田甫酉の町詣』
なんとも憂いのある猫の後ろ姿ではありませんか。
それにしても、左下にはかんざしをしまう布袋などがさりげなく置かれているなど風情がありますね。
SNSでの動向
ツイッターでは猫に関する膨大なつぶやきが見られ、ある調査機関によると6月1日~17日について、「猫」というキーワードを含むつぶやきは、1日約26万件。
2月22日の「猫の日」にはさらに増えています。
一方、「犬」を含むつぶやきは1日約12万件程度です。
内容は、猫の癒やしがポイントになっており、この現代社会で精神的にも、肉体的にも疲れてしまったいち個人が猫に癒やされているといったものが多いようです。
出版での動向
猫の写真集や関連本がヒットするなかで、女性週刊誌『アン.アン』が猫の特集を組んだり、また『女性自身』の人気企画をまとめた、ねこ満載ムック『ねこ自身』は発売約1ヶ月半で累計92,000部のヒットを記録したほどです。
映画での動向
映画界では『猫侍 南の島へ行く』、『猫なんかよんでもこない。』をはじめ、2016年5月には『世界から猫が消えたなら』が公開されるなど映像の世界でも猫ブームの現象が顕著になりました。
テレビでは、動物写真家の岩合光昭が世界の猫を取材した『岩合光昭の世界ネコ歩き』(NHK BSプレミアム)が2013年からレギュラー放送され、岩合の撮影した猫の写真集の売れ行きや猫の写真展の来場者も増えているようです。
猫の写真・動画サイトはたくさんありますね。
最後に、私にとって最もお気に入りの写真を掲載します。
まとめ
いかがでしたか?
これだけ大きなブームが続いている猫について、より多くのことを知ることで、ブームを支えている現代の風潮が少し見えてくるかもしれません。